「塾の正社員の年収は低いのか」「予備校の正社員はどれくらい稼げるのか」。教育業界への転職を考えるとき、仕事内容と同じくらい気になるのが給与です。
塾・予備校の正社員の年収は、一律に低い、高いとは言い切れません。指導中心の仕事なのか、校舎運営まで担う仕事なのか。直営かフランチャイズか。固定給だけなのか、賞与や業績連動の報酬があるのか。こうした条件で、見え方がかなり変わります。
この記事では、塾・予備校の正社員として転職を考える人に向けて、年収を見るときのポイントを整理します。ミライ株式会社の給与・年収目安も紹介しますが、目的は自社の条件だけを良く見せることではなく、求人票や面接で確認すべき観点を具体的にすることです。
結論:塾の正社員の年収は、会社と役割でかなり変わる
結論から言うと、塾の正社員の年収は、会社と役割でかなり変わります。同じ「塾の正社員」でも、担当する範囲が違えば、評価される成果も変わります。
生徒さんへの指導を中心に担当する仕事と、校舎長候補として生徒対応、保護者対応、講師育成、集客、校舎の数字まで見る仕事では、求められる責任の範囲が違います。責任の範囲が広いほど、成果が報酬に反映される設計になっている会社もあります。
そのため、求人票を見るときは、月給の数字だけで判断せず、役割、賞与、評価制度、昇格後の年収、業績連動の有無まで確認することが大切です。

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塾の正社員で年収差が出る理由
1.指導中心か、校舎運営まで担うか
まず見るべきなのは、仕事の範囲です。生徒さんへの指導や面談を中心に担当する仕事なのか、校舎全体の運営まで担う仕事なのかで、評価のされ方は変わります。
校舎運営まで担う場合、保護者対応、講師育成、集客施策、塾生数や売上の確認なども仕事に入ります。仕事の幅は広がりますが、その分、成果が見えやすくなり、報酬に反映される余地も出てきます。
2.直営かフランチャイズか、どの法人が運営しているか
同じ塾ブランドでも、直営校とフランチャイズ校で運営会社が異なる場合があります。フランチャイズ校の場合、給与、賞与、評価制度、キャリアパスは運営法人ごとに違います。
ブランド名だけを見て「この塾なら年収はこのくらい」と判断するのは危険です。応募先の法人がどのような給与設計をしているかを確認する必要があります。
3.固定給だけで見るか、賞与・業績連動まで見るか
月給だけを見ると、年収の全体像をつかみにくいことがあります。賞与が年何回あるのか、支給実績はどのように決まるのか、業績連動の報酬があるのかで、年間の収入は変わります。
ただし、業績連動の報酬は、必ず同じ額が出る固定収入ではありません。大きな魅力になる一方で、結果によって変動する前提も理解しておく必要があります。
4.昇格後の年収レンジが明確か
入社時の年収だけでなく、校舎長、副校舎長、エリアを担当する役割など、次のポジションに進んだときの年収目安があるかも重要です。
最初の条件が悪くなくても、その先の伸び方が見えない会社では、数年後に物足りなさを感じる可能性があります。逆に、入社時の年収だけで判断すると、昇格後の伸びしろを見落とすこともあります。
年収が伸びにくい会社で見られやすい特徴
塾・予備校の仕事そのものよりも、会社の給与設計によって年収が伸びにくくなることがあります。求人票や面接では、次の点を確認しておきたいところです。
- 昇給や昇格の基準が曖昧
- 賞与の支給条件や実績が説明されない
- 校舎の成果と個人の評価がどうつながるか見えない
- 役職が上がっても、任される責任と報酬の関係が説明されない
- 固定残業代の有無や、実際の残業時間がわかりにくい
- 同じブランドでも、運営法人ごとの条件差が説明されない
給与について聞くことは、失礼なことではありません。むしろ、評価と報酬の関係を確認しないまま入社すると、入社後にギャップが出やすくなります。
年収が伸びやすい会社で見るべきポイント
一方で、年収が伸びやすい会社には、報酬の根拠が説明しやすいという特徴があります。単に「頑張れば上がる」ではなく、何を任され、何ができるようになり、どの成果が評価されるのかが見える状態です。
| 見る項目 | 確認したいこと | 理由 |
|---|---|---|
| 初年度年収 | 月給、賞与、想定年収の内訳 | 月給だけでは年間収入が判断しにくいため |
| 賞与 | 年何回か、何を根拠に決まるか | 固定的な賞与なのか、業績や評価で変わるのかを知るため |
| 昇給 | 年何回見直されるか、基準は何か | 入社後の伸び方を判断するため |
| 昇格後の年収 | 校舎長やその先の役割で年収目安があるか | 数年後のキャリアと収入を結びつけて考えるため |
| 業績連動 | 校舎や個人の成果が報酬にどう反映されるか | 成果主義の実態と変動リスクを理解するため |
| 評価の透明性 | 評価基準や計算根拠が社員に共有されるか | 納得感を持って働けるかを判断するため |
求人票で確認したい給与項目
塾・予備校の正社員求人を見るときは、給与欄を次の順番で確認すると、条件を比較しやすくなります。
- 月給はいくらか
- 想定年収は何を含んだ金額か
- 賞与は年何回か
- 賞与の支給実績や算定基準は説明されているか
- 固定残業代が含まれる場合、何時間分か
- 実際の残業時間の目安はどのくらいか
- 昇給の頻度と判断基準は何か
- 昇格後の年収目安があるか
- 業績連動の報酬がある場合、何を根拠に決まるか
特に「想定年収」は、会社によって含まれるものが異なります。月給だけなのか、賞与込みなのか、業績連動の報酬まで含むのかを確認してください。
面接で聞いておきたい質問
給与の話は聞きにくいと感じるかもしれませんが、働く条件を確認するうえで重要です。聞き方を工夫すれば、失礼な印象にはなりません。
- 初年度の想定年収には、何が含まれていますか?
- 賞与は何を基準に決まりますか?
- 昇給や昇格は、どのような基準で判断されますか?
- 校舎長になった場合の年収目安はありますか?
- 成果が報酬に反映される仕組みはありますか?
- 業績連動の報酬がある場合、どの数字をもとに決まりますか?
- 評価基準や計算根拠は、社員にどこまで共有されていますか?
- 給与が上がる人には、どのような共通点がありますか?
ここで大切なのは、金額だけでなく根拠まで聞くことです。納得できる説明がある会社ほど、入社後も報酬への不安を抱えにくくなります。
ミライの場合:初年度想定年収とキャリアごとの目安
ミライ株式会社では、校舎長候補の正社員を募集しています。初年度の給与は月給29万円以上で、想定年収は406万円から500万円です。経験や能力を考慮して決定します。
キャリアパスとしては、校舎長で年収530万円、サブSVで年収750万円、SVで年収1,000万円を目安としています。入社後すぐにこの年収になるという意味ではなく、役割が広がり、任される範囲が増えた先の目安です。
昇給は年1回、賞与は年2回です。これとは別に、校舎業績に連動する業績報奨制度があります。校舎長として結果を残した場合、業績報奨を含めて年収650万円以上になるケースもあります。
| 役割 | 年収目安 | 見るべきポイント |
|---|---|---|
| 入社初年度 | 406万円〜500万円 | 月給29万円以上。経験や能力を考慮して決定 |
| 校舎長 | 530万円 | 校舎運営を担い、成果と責任の範囲が広がる |
| 校舎長として成果を出した場合 | 650万円以上のケースあり | 業績報奨を含めた場合の実績 |
| サブSV | 750万円 | 複数校舎の運営に関わる役割 |
| SV | 1,000万円 | より広い範囲の経営判断に関わる役割 |

業績報奨 平均50万・最大150万円超。根拠は校舎の数字にある
業績連動の報酬を見るときの注意点
業績連動の報酬は、成果が返ってくる仕組みとして魅力があります。一方で、毎年同じ額が保証されるものではありません。校舎の状況、地域の競合環境、生徒さんの動きなど、自分の努力だけでは完全にコントロールできない要素もあります。
だからこそ、業績連動の制度を見るときは、最大額だけで判断しない方がよいです。平均的にはどのくらいなのか、何を根拠に計算されるのか、社員はその根拠を確認できるのかまで見てください。
ミライでは、業績報奨の具体的な計算式は社外には公開していません。ただし、社員には共有しており、自分の報奨がどう算出されたかを把握できる仕組みにしています。
まとめ:塾の正社員の年収は、金額だけでなく決まり方を見る
塾・予備校の正社員の年収は、会社、役割、評価制度によって大きく変わります。月給だけを見て判断すると、賞与や昇格後の年収、業績連動の報酬を見落とすことがあります。
一方で、最大年収や高い報酬例だけを見て判断するのも危険です。どの役割で、何を任され、どの成果が評価されるのか。報酬の根拠が説明されるか。そこまで確認して初めて、自分に合う条件かどうかが見えてきます。
塾・予備校業界への転職を考える方は、求人票の金額だけでなく、給与がどう決まり、どのように伸びていくのかを確認してみてください。


