「ここに来てよかった」と、第一志望に届かなくても言ってもらえる
受験塾という仕事で、第一志望に届かなかった生徒さんやそのご家庭から感謝されることは、本来そう多くはありません。
ミライでは、しっかり運営できている校舎であれば、こうした場面に立ち会うことがあります。
場面は、面談中だったり、受験後の挨拶のタイミングだったり。「結果が出なくても、勉強に取り組む姿勢が別人のようになった」「この向き合ったという事実が、きっとこの子の人生の中で財産になる」——。
この向き合ったという事実が、きっとこの子の人生の中で財産になる
ミライがサードプレイス(家・学校に続く第三の居場所)をどう作っているかは、別記事に書きました。本記事はその場が機能した時に、何が起きるかの話です。

成績UPという成果の向こう側まで関わりたい人へ。ミライのサードプレイスという考え方
「結果が出なかった」が指す、具体的な状態
本記事で扱う「結果が出なかった生徒さん」とは、第一志望ではない大学への合格、たとえば第 3、第 4 志望といった、本人にとっては不本意な合格だった生徒さんを指します。
校舎側の自己評価としても、「逆転させることができた」と胸を張れない合格があります。模試の偏差値が大きくは伸びなかったケースも、ここに含まれます。
もちろん、第一志望に届かせるための努力は、校舎運営として常に全力で行っています。そのうえで、それでも届かなかった場合の話を、本記事では扱います。
途中で受験そのものを辞めた生徒さん、別の進路に切り替えた生徒さんは、本記事の対象外です。受験を最後まで走り切ったうえで、結果が振るわなかった生徒さんと、そのご家庭の話です。
行きやすさから始まる、納得までの 5 つの段
なぜ、結果に納得してもらえるのか。あるメンバーは、こう整理しています。
校舎にいきやすいところかどうかに尽きる
これが起点になって、何が起きていくか。校舎運営の中で、5 つの段が連鎖していきます。
- 01校舎の行きやすさ「また来たい」と思える空気がある校舎に、生徒さんが自然と通うようになる
- 02生徒さんの行動が変わる勉強できなかった子が、毎日朝から夜まで自習室で学習する状態へ
- 03親御さんが驚き、家庭が応援する「うちの子がこんなに変わるなんて」——家庭の空気が応援する側に変わる
- 04結果が出てくる生徒さんの背中を家庭が押してくれる。結果が出るのは、この段の後
- 05納得と感謝が残る第一志望に届かなくても、結果に納得し、感謝が残る
①校舎の行きやすさ。「また来たい」と思える空気がある校舎に、生徒さんは自然と通うようになります。
②生徒さんの行動が、変わります。今まで勉強できなかった子が、毎日朝から夜まで自習室で学習する状態になっていく。
③親御さんが、驚きます。「うちの子がこんなに勉強するなんて」「こんな変わるなんて」——そして、家庭の空気が応援する側に変わります。
④生徒さんの背中を、家庭が押してくれる。結果が出てくるのは、この段の後です。
⑤そして、第一志望に届かなくても、結果に納得し、感謝が残る。
この連鎖は、各段を飛ばすことができません。①が立ち上がっていない校舎では、②以降は起きない。順序の意味は、次の節以降で具体的に見ていきます。
この連鎖が、自然に積み重なる校舎の共通点
連鎖は、すべての校舎で同じように起きているわけではありません。校舎によって差があるのは、現実です。
それでは、連鎖が自然に積み重なっている校舎では、何が違うのか。
挨拶+αで、全ての生徒さんと話題を話せる関係を作っていること。生徒さんが来校した時、ただ挨拶だけで終わらせず、その日の出来事や学習の話に自然に続いていく関係性が成立していることです。
マイナスの話で導かず、プラスのモチベーションで導いていること。「ここを直しなさい」だけでなく、「ここまで来たね」「次はここに行ける」が日常に乗っていること。
そして、勉強以外の話の広さです。部活のこと、趣味のこと、友達のこと——勉強の周辺にある話題を、生徒さんがどれだけ自然に話してくれるか。
これらは「居場所と言ってもらうために何かやれ」と教務や講師に明示的に指示しているわけではありません。それでも、結果としてこういった関わり方が積み重なっている校舎で、連鎖が起きています。
校舎の空気がどう作られていくか、どうすれば「がみがみ注意してばっかり」にならずに済むかについては、別記事でも触れています。

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合格発表の前に、変化は毎日のように届く
ミライの校舎運営で、応募者の方に伝えておきたい事実があります。
それは、合格や偏差値という最終結果が出る前に、生徒さんの行動と姿勢の変化が、先に立ち上がるということです。
合格発表の日は、半年や 1 年に一度しか来ません。模試の結果も、月に 1 回くらいの頻度です。
一方、毎日朝から夜まで自習室に来るようになった生徒さん、勉強以外の話を自然にしてくれるようになった生徒さん、親御さんから「うちの子がこんなに変わるなんて」と言ってもらえる瞬間。これらは、最終結果が出るずっと前に、校舎運営の日常の中で立ち上がります。
つまり、しっかり運営できている校舎では、合格発表を待たなくても、変化が毎日のように届きます。
「結果が出る前」に届くのは、変化です。最終結果が出た時に、その変化を見てきた校舎運営の現場に、納得と感謝が届く——という時間軸が、ミライにはあります。
この校舎づくりに、向いている人
最後に、本記事に書いてきた校舎づくりが、どんな人に向いているか。
結果が出る前の変化を、喜べる人。最終結果ではなく、日々の小さな変化に手応えを感じられる人。
受験指導の技術だけでなく、生徒さんが「また来たい」と感じる校舎を作れる人。技術と空気の両方を意識できる人。
勉強以外の話を、生徒さんと自然にできる人。部活や趣味の話を、業務外の余興ではなく、校舎運営の一部として捉えられる人。
そして、第一志望に届かなかった生徒さんからの「ここに来てよかった」を、自分の手応えとして受け取れる人。第一志望に届かせる努力は当然全力でやる、そのうえで、届かなかった場合にも残る価値を信じられる人。
そういう人と、これからの校舎づくりを、一緒に作っていけたらと思っています。



